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体験談

初老性のうつ病

(A・M氏/男性・当時65歳/無職)

妻を亡くしてから発病。「通信カウンセリング」が心の支えに

【症状】

発病のきっかけは妻の死でした。
5年前に会社を定年退職し、これから夫婦ふたりだけの生活をのんびり楽しもうと考えていた矢先のことです。妻亡き後は心に大きな空洞ができてしまったようで、何をしても張り合いがなく、気づくとボーッとしているありさまです。

見かねた娘が同居を申し出てくれましたが、住み慣れた家を離れる気にはなれません。毎日することもなく、この先ひとりでどうしたものかと打ちひしがれていた時、突然心臓に痛みが走り、激しい動悸がしました。しばらくじっとしていると落ち着きましたが、以来一日に何度かこの症状が表れました。

病院で診察を受けても何の異常もないのですが、原因不明の痛みはいっこうにやみません。再び医師に相談すると、「初老性のうつ病で心の風邪のようなもの」と言われ、不安を抱えたまま、処方された抗うつ剤を服用することにしました。

そのうち毎晩悪夢に悩まされるようになり、眠ることが恐くなって不眠症になってしまいました。夜眠れないので、昼間はいつもうつらうつらしていて、大好きな歴史小説すら1ページ読むだけで疲れてしまいます。「私の体はどうなってしまったんだろう」と思うと、不安でしかたありません。抗うつ剤を飲むと胸の痛みは消えますが、薬が切れるとまた始まります。

そんなある日、娘に税所先生の本をすすめられ、すでに初診カウンセリングの予約を入れてあるというのです。娘の気持ちをありがたく思いながらも、体調がすぐれない上、聞いたこともない療法なんて実践する気になれず、断ると、娘から「お父さんにまで倒れられたら、私はどうしたらいいかわからない」と泣きながら訴えられました。父親は娘の涙に弱いものです。行ってイヤならすぐ辞めればいいと、娘の要求を飲むことにしました。結果的に、この時の娘の涙が、妻のいない新たな人生を踏み出す勇気を持つきっかけを作ってくれました。

【治療経過・所感】

研究所では、まずカウンセリングで治療方法の説明を受けました。とにかく健康な体を形成するために「早起き」と「早朝散歩」を実行するとのことです。
人間は年をとると早起きになると言いますが、若い時から夜更かしのクセがついていた私は、早起きは大の苦手。うつ病になってからはますます朝起きられなくなっていました。結局、その夜はひと晩中起きていて、日の出とともに散歩に出かけました。

それでも、朝の空気は想像以上に気持ちの良いものでした。ただ、単調に感じることもあり、何度かくじけそうになりました。そこで、学生の頃、ほんの一時バードウォッチングをかじったことを思い出し、毎朝の散歩に双眼鏡を下げ、野鳥図鑑を手に出かけることにしたのです。慣れてくると鳥の鳴き声を聞き分けられるようになりました。日によって種類は違いますが、最低でも毎日10種類は確認できています。散歩を始めたことにより、だんだん体調が改善されていくのが感じられ、夜、悪夢に襲われることも少なくなりました。

しかし、自宅でひとりで、その他のうつ病対策実践法である「内観」や「誓ひ」に取り組んでいると、どうしても雑念が多くなり、かえって妻のいない生活が寂しくなることも少なくありません。そんな時助けられたのが「通信カウンセリング」でした。電話をかければいつでも、私の心の痛みを理解してくれる専門家がいる。これは、そうした安堵感を患者に持たせ、孤独感を和らげる効果を狙った研究所のシステムです。私にとってその効果は抜群でした。毎日寂しさを募らせていた私を、カウンセラーの方がどんなに心強く支えてくれたかわかりません。大変熱心に私の悩みを聞き、かつうつ病克服に対しては適切なアドバイスをくれました。カウンセラーといっても所詮は他人。どうしてそんなに人のことに一生懸命になれるのかと不思議でした。実は、カウンセラーの方のほとんどは、自分もうつ病にかかり、研究所の療法を実践することで、それを克服した経験の持ち主だったのです。知識だけを押しつけるのではない、温かみに溢れた指導には、そんな背景があったのでした。

最近、体の不自由な方やお年寄りを車で送迎するボランティアを始めました。おかげで色々な方と知り合い、張り合いのある毎日を送っています。心身ともに健やかな自分であり続けるためにも、研究所の方々にいただいたような温かみのある人間関係を、今度は自分から多くの人と培っていきたい、妻の分まで残りの人生を堪能しようとはりきっています。

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